テスト自動化の効果の評価方法

近年、ソフトウェア開発では自動テストがトレンドになっています。しかし、その導入や維持には手間やコストがかかります。そのため、自動テストは本当に必要な場合にのみ使用する必要があります。

テスト自動化を行う理由は何でしょうか?

テスト自動化の効果を評価する最も一般的な方法は、利益を費用で割った比率であるROI(投資収益率、Return On Investment)を計算することです。

マニュアルテストの労力を節約することは、利益にもなります。例えば、テスト自動化を実施したおかげで自由な時間が増えたマニュアルテスト担当者が、空いた時間で新しい不具合を発見する事もあるなど、テスト自動化の利益ははっきりしないかもしれません。

この利益を数字に落とすのは非常に難しいので、例えば10%と、仮の数字を立てるか、省いてしまうこともできます。

しかし、テスト自動化は必ずしもコストやリソースの節約のために導入されるわけではありません。テストのスピードは、様々な理由でビジネスにとって重要な意味を持ちます。まさにこのような場合、自動化はコストではなく時間の節約に役立ちます。

もう1つの理由は、極めて高い精度と正確さが求められるシステムのテストにおいて、ヒューマンエラーを避けるためです。このようなミスの代償は、自動テストの開発やメンテナンスにかかる費用よりもはるかに高い可能性があります。

テストの自動化を行うのがよい場合

テストの自動化は、以下のような場合に適しています。

  • アプリケーションがスムーズに機能している場合
  • 機能テストが定期的かつ頻繁に行われている場合

テストの自動化の効果をするのに必要なデータ

テスト自動化導入の効果を測定するためには、以下のデータが必要です。

  • マニュアルテストのコスト(工数)
  • 自動テストの開発コスト(工数)
  • テストを行う頻度

効果の評価方法

通常、分析の期間は1ヶ月です。しかし、プロジェクトの必要性に応じて変更することができます。まず始めに、各工程におけるマニュアルテストのコストを計算します。

次に、自動テストの開発コストを見積もります。また、チームのサイズを考慮に入れることも非常に重要です。自動化なしのマニュアルテストのコストと自動化テストのコストの違いを分析します。

テスト自動化の効果を左右するものとは?

  • テスト実行の頻度

仮に毎日1つのテストが実行され、1人分の工数がかかり、テストの自動化には4時間かかるとした場合。5日目には、自動テストが手動テストよりも効果的になることは明らかです。

  • データ駆動テスト

クロスブラウザでのテストや、異なるデータで1つのものに対して複数のデータを作成するなど、1つの同じテストを異なる入力データセットや異なる環境で実行する必要があることがよくあります。

このような場合には、データ駆動型のアプローチを用いたテスト自動化が最適なソリューションとなります。

  • テスターの経験

開発コストに大きく影響する要素として、テスターの経験があります。テスト担当者は、自動テストを開発、維持、分析するのに十分なスキルと知識を持っている必要があります。そうでなければ、自動化にかかる時間とコストが増えてしまいます。

  • ツールコスト

テスト自動化のためのツールは数多くの種類があります。ほとんどの有料アプリケーションは、無料の同等品よりも優れており、テストの開発とデバッグを迅速に行うことができます。

  • 分析とメンテナンス

テスト自動化の効果を評価する際、ほとんどのエンジニアは、テスト実行の分析とサポートといった重要な作業を行いません。プロジェクトに多くの自動テストがある場合、長い時間がかかることがあります。

  • テストケースの準備コスト

テスト自動化エンジニアは、自動化に適さないテストケースをマニュアルテスト担当者から受け取ることがよくあります。そのため、一からテストケースを作成しなければならないこともあります。

テスト自動化の評価を行うことで、次のような疑問に答えることができるのは明らかです。

  • “プロジェクトで自動化を使うべきか?”
  • “自動化はいつ重要な結果をもたらすのか?”
  • “何時間のマニュアルテストを置き換えることができるのか?”

しかし、上記の質問に対する答えを得た後でも、テストプロセスが安定している場合にのみ、自動化を導入できることを覚えておく必要があります。

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